絶対零度の鍵



しっかし、こんなに豪勢な料理が並べられているというのに、ピザとコーラでここまで熱くなれるなんて。


一体どれだけお気に召したんだ。


僕は半ば呆れながら、周囲を軽く見渡した。





「待たせた。今日は心行くまで食べ、飲むが良い。」




王が挨拶し、宴は始まる。



と、いっても、頭数は5しかないのだけど。



僕は見たことのない料理をグスに色々取り分けてもらいながら、その美味しさに舌鼓を打った。



温度師との戦いが嘘だったかのような、穏やかな、時間。



誰も、今はそのことを口に出さない。


それは逃避というよりも。


敢えてこの時間を、切り取っておいているようだった。