絶対零度の鍵




「それー!俺が持ってきたやつ!しかも治癒室入る前に置いてけとか言われてすっかり忘れてたけど!」



左京が喚く。



「ずるいずるいずるいー!盗られたーーーー!!!」



右京がそれに上乗せ。


でもちょっと待って欲しい。


それ、ウチの。



「黙れ」



王が冷たい一瞥と共にぴしゃりと言い放つ。



僕の声は、きっと誰にも届かない。




「…治癒室、、行くの初めてだったから…騙された…」




右京が小さくぶつぶつと言っているのが聞こえた。




そういえば、右京と会ったばかりの頃、自力で治せるから治癒院は必要ないとか言っていたのを思い出す。



言いかえるなら、今回は自力で治せないほどの負傷だったってことか。



僕は一人で勝手に納得した。