絶対零度の鍵



グスたちがリリリリ・・・ンとそれぞれの持つベルを鳴らすと、音階がそれぞれ違うのか、和音になって辺りに響いた。



一際大きい扉は、音もなく開く。


分厚くてあんな重たそうな扉だというのに、あのベルで開いちゃうなんてどういう構造なんだ一体。




「おっせーよ!」



そして中が見えたか見えないかくらいに、聞こえた最初の声が、不機嫌そうなこれだった。



予想通り、中には右京の片割れが、腕組みをして偉そうに席に座っている。


だけど、そんなのどうでもよくなるくらい、目の前に広がる光景は信じ難かった。



客人は、鍵師と僕、だけ。



たぶん食べる人数は、王様も合わせるなら5人、だけ。



なのに。



この広間は。



でかすぎるだろう。



このテーブルは、広すぎるだろう。



この料理の数は―、完全な無駄遣いだろう。