絶対零度の鍵



「あ…に、き…?」



先程まで横たわっていた兄貴は、ゆっくりと身体を起こす。



服装はワイシャツに黒いスーツ。


兄貴の格好をしている。


だけど。


決定的に、目が違った。


真っ黒の、瞳。


一筋の光も、見えはしない。


見続けると吸い込まれてしまいそうな。



懐かしむように彼は辺りをくるりと見渡し―




そして、


笑った。