絶対零度の鍵



おかしいな。


僕は目を擦る。


寝不足過ぎて頭が変になったのかな。


それとも、この暑さで脳みそが溶けたのか?


こないだ来た時にはなかった白い花が、兄貴の足元に咲いている。



っていうか、あんな花見たこと無い。



―夢の中でしか見たこと無いぞ。



そこまで考えて、ぞくっとした。


背中に汗が伝う。


夢……


俯いて顔が見えない兄貴…



生ぬるい風がヒュッと吹いて兄貴の前髪を揺らす。