絶対零度の鍵




「…クミが知ってるってことは…、能力の持ち主は地球に居るかもしれないわね?」


それまで黙っていた右京が口を開いた。


「だけど、コイツの記憶が勝手に作った夢だろ?そんなんアテになんねーよ!それに温度師はとっくに死んでるんだろ?」


左京の言葉に、僕もそうだろうな、と思う。


そうなんだけど。



「でも、胸騒ぎがするのじゃな?」



鍵師はベットの上に飛び乗って、のそのそと僕の前に来た。



「…はい」



僕も、鍵師を見つめて頷いた。


妙にリアルな夢だった。


僕は温度師の少年を、知っていた。


それも古くから知っているような。


親しい思いが、夢の中で僕を泣かせようとした程に。