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熱気が広間に溢れていた。
ある者は飲み、ある者は歌い、ある者は楽器を演奏していた。
王はとっくに休みに入っていたが、無礼講でそれぞれが楽しく宴を続けている。
陽が沈むことの無いこの国は、時間感覚がないためわかりづらい。
蓮貴も先程から何度も、今は夜なのだと自分に言い聞かせていた。
自分の生まれ育った村は昼と夜の区分があったために、出てから17年経っても身体は慣れてくれはしない。
離れてみて思う。
意外とあの村を、自分は好んでいたのだと。
「貴方様は、温度師かね?」
物思いに耽っていると、しわがれた声が自分を呼んでいる。
「え?」
声の主に顔を向けると、腰の曲がった白髪の老人がぎょろっとした目でこちらを見上げていた。


