絶対零度の鍵

「温度師が狙っているのは王の失脚だけではないのじゃろう。ワシも獣に店を襲われた。咄嗟に地下に逃げ込んだが、追ってきた獣は地下の材料の結晶たちをことごとく破壊した。ワシもあの獣に殺されそうになったが、、実はあの地下には空間の狭間がある。ちょこちょこと逃げ回るワシに手間取った温度師はワシをその狭間に落としたのじゃ。」


鍵師は自分の手の平を見つめた。


「だが…生き残ったところでワシは材料がなければ、無力じゃ。灼熱の国でも恐らく材料が破壊されていることじゃろう。あちらさんの鍵と、我が国の鍵。作れなければワシは存在する意味が無い。ならば世界を救う手立ては何じゃ?」



そのまま顔を覆う。


右京も左京も、項垂れた。



「あのー…」



そんな中で僕だけが、挙手する。



「なんじゃ、タクミ…」


議長がかろうじて僕を指名してくれた。



「温度師は、、今何処に?」



その質問に全員の視線が左京へと注がれる。



「温度師は…空間を自由に移動できるんだ。。だからあちこち飛び回っていてもおかしくない。行方知らずだ。追う事は難しい」