「そう。それでも使者はこっちに来ていない」
右京の言葉に軽く頷きながら、左京が続ける。
「つまり、獣に食われちゃってたワケだけど、そんなことを知らない灼熱の王はこっちが喧嘩を売ってると思っていたんだな。挙句、獣自体もウチの回し者かと踏んでいたらしい。」
「そんなわけないじゃない」
右京が黙っていられず、呟く。
「そりゃそうだよ。でも、灼熱の王はかなり参っていた。連日の獣騒動。警備隊を増やしたにも関わらず、一方的に蹴散らされていく。国民を守る必要もでてきて、てんやわんやだ。」
左京も肩を竦めるような仕草をした。
「それで、右京が獣をやっつけて献上したら万々歳、大成功だったんだけどな。」
「うぅ。。。だって、あの子自体は悪い子じゃなかったし、操られているのがわかったから、とりあえず街から離せばいいかと思ったのよね…」
右京が罰が悪そうに縮こまる。


