絶対零度の鍵

「なんか真っ暗になっちゃってねー」


「うむ。あれはよくわからん」



リセットしたんだよ、それはきっと。

心の中で僕は呟く。

僕の記録もなくなっている筈だ。


最後のボスだったのに…


後はレベル上げるだけだったのに…


ショックで眩暈を感じながら、僕はなんとか皿を洗い終えて、タオルで手を拭った。


怒るな、僕。


冷静になれ。


元々僕の部屋に入り浸っているこの客人が、ご飯を食べる時以外でリビングにまで下りて来るのは珍しい。



「で。なんでこっちに来たの?」



なんとか普通のトーンで訊くことができたように思う。