絶対零度の鍵

「うっ」


突然、右京ががくっと崩れ落ちた。


「右京?」


僕は思わず駆け寄る。


「右京、、この世界で力を使ったな?」


猫は慌てる様子もなく、ゆっくりとした動きで、膝立ちしている右京に訊ねた。


「この世界で力を使うことは、我々の世界で力を使うこととはワケが違う。倍以上の力が必要な筈だ。加えて怪我もしていると言うのに…」



「お説教はやめてよ、鍵師。これくらい、寝たら治るわ。」



にやりと笑うと、右京は宣言どおり眠った。いや、意識を失ったという方が正しいだろう。


そんな彼女を抱え込むようにして、僕は途方に暮れる。