絶対零度の鍵

僕はたまにむしゃくしゃしたり、自分の気持ちを整理したくなったり、

そんな時には大体こうやってがむしゃらに泳ぐ。


一週間の内どこのクラスも使わない、空いている時間帯を僕は把握している。


溝端以外で、このことを知っている人間は他にいない。


先生に見つかったこともない。



「はぁー」



沢山泳いだ割に、口から出てくるのは冴えない溜め息だった。


これから、どうすっかな。


いつもは大体見えない将来のことを、とりとめもなく考えていた。


でも今日は違う。


議題は2つある。


1つは右京のこと。


いくら留学生と言えど、このままずっと家に居させるわけにもいかないだろう。


早く現実を目の当たりにしてもらって、元の家に帰ってもらわなければ。