絶対零度の鍵

「じゃ、あとはよろしくお願いします」


右京を先生に任せて職員室を出ると、尭と溝端がふたりとも相反する面持ちで待ち伏せていた。


もちろん尭はむすっとしている。

溝端はにやにやしている。


「…なんなんだよ、お前ら。もうすぐ予鈴が鳴るぞ」


げんなりしながらそう言うと、2人は口を揃えて、


「あれ、誰?」


僕に問いかけた。


「…留学生らしーよ。俺の家ホームステイ受け入れに応募してたらしい。」


完璧出任せの嘘を吐く。



「えー、じゃあ、卓ん家住んでるの?」


表情は真逆なのに、ハモる2人。

息ぴったりだな、とちょっと感心した。