絶対零度の鍵

「そっか。そうですね。わかりました。」


右京は素直に(敬語なんか使ってやがる)頷くと、僕の頬を突然パッと離した。

僕のかわいそうなほっぺは打ち付けられて、痛い。


下がベットで良かった。

ベットでも痛いのに、これがコンクリとかだったらそんなんじゃ済まされないだろう。



「あ、卓。起きた?」


頬を押さえてむくりと起き上がった僕を見て、兄貴がほっとしたように訊ねた。


「…なんで、この子がここにいんの…」


むすっとしながら訊ね返すと、


「…右京、向こうで朝ごはんを食べておいで」


「はーい!」


兄貴は右京を部屋の外に出るよう、やんわり促す。


右京は元気に返事をして、小走りにキッチンへと向かった。