絶対零度の鍵

そこへ、扉が開く音がする。



「お、右京。駄目だよ。卓は一応怪我人だからね。今日は安静にしてやって。」


兄貴だ。

助けに来てくれたんだ。


……いや。。


そうじゃない。


問題はそこじゃない。


兄貴が彼女を右京と呼んでいる。


いつの間にそんなに親しい間柄になったんだ?


僕が気を失っている間に?


むしろなんで兄貴の家にあの女が居るんだよ?


え、ちょっと待って。本当に僕ワカラナイ。


頭の中がクエスチョンマークで埋め尽くされてしまいそうになり、僕は現実の世界で悪夢を見ることを潔く認め、目を開けた。