絶対零度の鍵

ベットの上の彼女も、僕と同時位に肩を落とした。


「駄目だ、、、聞こえない…」


思い悩むように一度俯くが、直ぐにこちらを向いた。


「ねぇ…ここ、どこ?」


さっきと同じ質問を、彼女は僕に訊ねた。


「だから病院って…」


「そうじゃなくて。」


ぴしゃり、彼女は急いでいるかのように僕の言葉を遮る。


「ここ、国の名前は?」


「え?…くっ、あはは」


あまりに真剣な顔をして言うので、噴き出してしまった。


痛い子か、生粋の日本語が上手い外人かのどちらかであることが確信に変わる。


拉致られて連れて来られない限りは、自分の降り立つ国が何処であるか皆知っているだろう。


待てよ、この子もしかして拉致られたのか?それならそれで大事だな。





それなら納得いきそうな気がする。


でもそれとわかると、ややこしいことに首を突っ込むことになりそうだ。