絶対零度の鍵

よし、決めた。


僕は心の中で自分に掛け声をかけて椅子から勢いよく立ち上がる。



「許さない!!!!!!!!!」



足に力をこめた瞬間に響いた大きな声に驚いた僕は姿勢を崩し、椅子を蹴飛ばしてすっ転んだ。


いってぇー。


腰を打ったらしい。


思わずさすりながら、顔をしかめて声の主を見た。


ベットにがばっと起き上がった白銀の髪の少女。


公園の中にある小山のてっぺんでも聞いた台詞を、今彼女は息を切らして叫んだ。


悪い夢でも見ていたかのように、それとも容態が悪いせいか、ぜぇぜぇと荒い息をして。


でもそんなこと、どうでもよくて。


床に尻餅をついた無様な格好のままで、僕はただただ、彼女に見惚れていた。