絶対零度の鍵


傷口はよく見えないが、満身創痍だと思う。


何があったのかは知らないが、僕が犯人だと疑われて警察にしょっぴかれたらとんだとばっちりだ。


それで空から降ってきましたって言ったって信じてもらえなくって、


精神を患っているとかなんとかって決め付けられて、精神病院送り。


最悪のシナリオだ。


しかし。


幸運の女神は僕に微笑んでくれているはずだ。


何故なら―


僕はスマホをいじって、電話をかける。



「あ、兄貴?ちょっとこれから診て欲しい人がいるんだけど。うん。なんか、公園で倒れてた。ワケありっぽいけど瀕死なんだ」



僕の兄は医者だった。