背中に腕が回って、大好きな匂いが広がる。 だめだあたし。 この声に。 この腕に。 この暖かさに。 この匂いに。 弱すぎる。 「…いっぱい、会いにいっても…怒らない?」 「毎時間は来ちゃだめ」 『ええっ』と言ったら、藤田くんは頭を軽く小突いた。 「そんなに俺んとこ来たら、そっちのクラスで友達できなくなるよ」 トクンと胸が跳ねる。 …藤田くんの気遣い。 ありがとう… だから、藤田くんのこと嫌いになれないんだよ。