見惚れていたら、わたしのオデコあたりに伸びてくる手。
「せっかく前髪整えてきたのに、走ったからボサボサ…ゆっくりでいいのに」
やれやれといった表情で、
藤田くんはななめ分けにしてあるあたしの前髪を手櫛でとかした。
髪の毛に手が触れただけで、キュンて、胸が締め付けられる。
まだ始まったばっかりなのにー!
もう1キュンだ。
「藤田くん見つけたから早く隣に行きたいって思って、それで走っちゃって…」
「俺見つけて嬉しかったの?」
「…うん…そりゃあ…」
「今日は素直だね」
不意に頭に乗った、藤田くんの手。
2キュン。
こんな人が隣にいたら、誰だって好きになっちゃうよ。


