ゆっくり足を奥に進めると、見慣れたイス。
でもそこに藤田くんはいなかった。
「…やっぱいないかあ…」
約束してたわけじゃないし。
藤田くんがいつもいるとは限らないし。
でもなんか、少しだけ寂しい。
期待してしまった分、
ストンと落ちていくような気持になる。
いつも藤田くんが座ってるイス。
こないだ向い合わせで座ったイス。
…まだそのまま残ってる。
まだ昼休みの時間はあるし、
少し寒いけど待ってみようかな。
来ないってきまったわけじゃない。
いつもの藤田くんの席に座る。
大好きな藤田くんがいつも座ってることろだ。
お尻が冷たいことなんて気にならない。


