*** 「帰ろっか」 「うん……」 帰りは慎吾とこっそり時間を合わせた俊がロビーで私を待っていて。 さも偶然の様な演技をする慎吾と陽菜に、無理矢理二人っきりにさせられた。 冷やかすような視線を向け、駅で別れた私達。 人1人分の距離を空けて並んで歩く。 「佳奈」 「……」 「佳奈?」 「……」 「照れてる?」 「……うるさい」 「ははっ」 辺りはもう暗くて。 大通りではない道は車のも疎ら。 頬を刺す様に冷たい風。 だけど、私の中が熱くなりすぎてるぐらいに。照れていた。