肩で息をする陽菜は、腕を慎吾に掴まれてるのに離さない。 じっと俊を睨み、言葉を待つ。 陽菜が黙ると、当然訪れた沈黙。 私の瞳から、涙が溢れ、頬を伝う。 俊が黙っていることが、浮気を肯定している様で。 我慢の限界だった。 静まり返るカラオケ屋のロビー。 本来、喧嘩を止めなければならない店員も、受付からこちらに目を向け、固まった様に皆が動向を見守っているかの様だ。 誰もが待っていたのは俊の言葉。 だけど、沈黙を破ったのは…… 「あの……」 まさかの。 俊に肩を抱かれていた小柄な女の子。