「本当さー。何もないんじゃないの?」
ひじき煮を口に入れながら慎吾が言う。
どこにでも居る普通の高校生だよ、と。
自分一人じゃモヤモヤしていた気持ちも、周りから言われていると、段々そうなんじゃないかって。
あれだけ疑って居たのに、バカらしくさえ思えた。
「ほら、もうすぐバレンタインだしさ。佳奈も何も気にせずラブラブしてきなよ!」
「うん……」
ちょうど日曜日がバレンタインで、陽菜からの言葉に頷く。
映画見た後、ちょうどチョコレート渡せるだろうし。
お弁当を食べながら、すっかり悩みは消えていき、今日で俊の尾行はおしまいにしよう!と、後から合流する流れで、放課後は陽菜とカラオケに遊びに行く事にした。

