「陽菜ちゃんが笑ってるなら俺はどんなにバカになってもいいんだよ」 私の頭にそっと手が伸び、慎吾が撫でようとした――――その時。 巾着袋の中からけたたましく鳴り響く着信音。 「あ……」 この音は……朝陽だ。 体が固まり慎吾と見つめ合う。 「朝陽?」 優しく問いかける慎吾に首を縦に振ると、「お茶持ってくるね」と立ち上がり、部屋を出て行った。