晴れ女

「お邪魔してま~す」


朝陽が部屋から出て階段を降りる。

その間に急いで浴衣を整え、帯の紐を締めた。




朝陽が下に降りたおかげで二人はどうやら上がっては来ず、涼しいリビングに居るみたい。


ホッと息を吐くと、改めて浴衣を整え、最後のリボン帯を後ろに刺し、前で結んでグロスを塗り直すと、巾着に必要品を入れて階段を降りた。




――リビングのドアを開け、朝陽に声をかけようと、ドアノブに手をかけ手前に引く。


「お。陽菜用意出来たか?お前ら少し待ってろよ。車出してやるから」


先に口を開いたのはお兄ちゃんで。
朝陽はニヤニヤと笑みを浮かべていただけだった。