バレンタイン前日。 あたしは、瑞希の家で村上にあげるチョコを作っていた。 悩みに悩んで、作ることにしたのはカップケーキチョコ。 生チョコのような食感のカップケーキ。 「あ、生クリーム多すぎたかも?」 「…かき混ぜてみて」 「ほら」 「大丈夫、混ぜて混ぜて」 順調に出来上がっていくカップケーキ。 あとは、焼くだけ。 そんな時、あたしのスマホが鳴った。 着信は、村上。