いくら擦ってもあいつの感触は消えなかった 「うっ…あ…ぁ…」 必死で身体を擦りながら僕はお風呂場で泣いた。 鏡で身体を見るとたわしで擦った傷が身体中にあり、痣も沢山あった。 もう、生きてる心地がしなかった。 無意識の内に近くにあったカミソリの刃で手首を切っていた。 手首からは赤黒い血が沢山出てくる。 あぁ、僕は生きてるんだ。 血を見るとそう安心した。 だが、地獄はまだ終わらなかった。