10年越しのコクハク

「美希とのキスを、ずっと夢見てた。柔らかいんだな、唇」

そっと指で触れられて、ドキドキが加速する。

息が止まりそうなくらいのキスに、体の力が抜けていく感覚だ。

思わず座り込みそうになったわたしを、和樹は素早く支えてくれた。

「大丈夫?」

「大丈夫……。和樹のキス、気持ち良かった」

今が勤務中だってこと、忘れそう。

「じゃあ、もっと気持ち良くしてやるよ。ほら、口開いて?」

「ん……」

壁際に追い込まれてキスをされる……。

わたし、けっこうMなのかも。

気持ち良くて、頭の芯からクラクラするから。

だから、お願い。

もう少し、このままで……。