「どけよ、ゆぅきぃー
先輩の邪魔するきかぁ」
「どきません。ってか先輩酔い過ぎです。颯斗、先輩に水持ってきて」
「あ、あぁ・・・」
私の後ろで変なポーズとってる颯斗くん
なんか、走ってる人みたいなポーズ?
颯斗くんは瀬尾くんの言う通り、先輩に水を差し出して介抱し始めた
「櫻田、大丈夫か?」
「へ?・・あ、うん。ちょっと、ビックリしたけど・・・」
「そりゃ、酔っ払いがあんな風に迫ってきたらそーなるよなっ」
瀬尾くんがそう言って笑った
ーーッ・・・。
その無邪気な笑顔に私の緊張感がスッと溶け、肩が撫で降りる
瀬尾くんのお陰で・・・なんとか・・・助かった。よかったぁ・・・
「瀬尾くん、本当にありがとう。助けてくれ・・・ッッて・・・ッ」
「え、どうした?いきなり笑い出して」
「いや、だってっ・・顔・ッ」
さっきまでそれどころじゃなくて気づかなかったけど、瀬尾くんの顔には先程の落書きが残っていて
「ふっ・・あははは!!落書きっ、あはは‼︎‼︎」
「わ、笑うなよっ!我慢しろっ!!」

