ポケットにはチョコレート


「あの人は俺のこと嫌いだよ。
だから置いていった。
変な男と‥
待ってって俺は手を‥‥‥」

「手を‥‥?」

「あの人のはなし
したくない」

そういって
恭平くんは黙ってしまった。

手を‥‥‥。
掴んだのね‥‥。

こんなに小さいのに
この子が抱えてるモノは
とてつもなく大きい。

この子の抱えてるモノを
少しでもとってあげたい。

恭平くんを抱きしめながら
あたしは願った。

この子の目に光りが
戻るようにと‥‥

だけど‥‥
恭平くんの傷は
思ってた以上に深く‥

あたしは
なにもしてあげられなかった‥

~長谷川side~
end