大人は勝手すぎる。 自分から手を離すくせに 子供が 二度と忘れられないような 記憶を残して 勝手に消えるんだから。 「‥‥‥ちゃん‥」 「恭ちゃん!」 シゲの声にハッと我にかえる。 「どないした? 顔色悪いし、汗すごいで‥」 シゲは俺の顔を覗き込んで 聞いてくる。 周りをみると セナはもちろん、セナの家族も 俺を見ていた。 見るな‥‥ そんな顔で見るな‥‥。 急に息がしづらくなる。 「はぁ‥はぁ‥」