俺もあんな風に抱きしめられた。 あの子みたいに 涙は出せなかった。 でも本当は 泣きたかったのかもしれない。 ただ涙の流しかたが わからなかった。 笑うことも‥ 泣くことも‥ 怒ることも‥‥ 昔どうやってそんな感情を 出してたのか わからなかった。 ぼーとその子をみて昔のことを 思い出していると‥ 「あの子‥施設の子‥?」 セナが聞く。 「だと思う」 「そんな‥可哀想だよ。 まだあんなに小さいのに 幸せになってほしい。 ママとまた幸せに‥‥」