あなただけを見つめてる。




「あたしはいかな……」


「何かこのあと予定入ってんの?」



即答しようとした緑川さんの言葉を、向日くんがすぐさまさえぎった。



「別に予定があるわけじゃないけど……」


「葉月は?」


「えっ、私っ!?」


「葉月も、このあとなんか予定ある?」



向日くんがまっすぐに私を見つめてくるから、ウソはつけないって思った。



「私も、とくにないけど……」


「じゃあ、決まり!二人とも俺が強制連行すっから!」


「えっ!?」



驚く私の声と。



「そんなの困るっ!」



緑川さんの声が重なって、お互い顔を見合わせた。


すると、ふっと表情を崩した緑川さん。


えっ!?うそっ、今、緑川さん、笑った?笑ったよねっ?


なんか嬉しい!