あなただけを見つめてる。



だって、向日くんの顔、赤くなってる。


目も合わせてくれないし。


なんか、意外すぎる。


向日くんはほめ言葉にも慣れてそうだし、いつも自信に満ち溢れてるのに。


それでも、こんな風に照れることもあるんだ……。


向日くんの新たな一面が見れた気がして、なんか嬉しいな。


だからなのかもしれない。


自分の口から、今の素直な気持ちがあふれだした。



「今日のリレーのとき、向日くんのおかげで最後まで安心して走ることができたの」


「……葉月」


「それに、向日くんは私に言ってくれたとおり、ほんとに1位でゴールしてくれて。私、あの時の向日くんにすっごく感動したんだ……」


「……っ」



向日くんは照れくさそうに自分の頭をかいた。



「こんなに楽しめた体育祭は今日が初めて。向日くんのおかげだよ。本当にありがとう」



私はニコリと微笑んだ。