あなただけを見つめてる。


ドキドキしながら、向日くんを見守り続ける。


すると、ついに向日くんは1組の男子のすぐ横から前に出ることができた。




「キャーーッ!!向日くーーんっ!!」



興奮を抑えられなくて、思わず黄色い悲鳴をあげてしまったことにハッとする。


でも、向日くんの走る姿を見ていたら、頑張る姿を見ていたら、そんなことどうでもいいって思った。


どうしても、向日くんに1位でゴールしてほしい!



“朝陽ーーっ!!そのままゴールだ!!”


“向日くんっ!がんばってーっ!!”



私の声なんて、まわりの声にかき消されて向日くんの耳には届いていないかもしれない。


それでも、私は叫ぶことをやめなかった。




「向日くーーーんっ!!頑張ってーーっ!!」




私でも、こんなに大きな声が出せるってこと、初めて知ったよ──。





──そして。



両腕を高くあげ、満面の笑みでゴールテープを切る向日くん。



“キャーーーッ!!!!”



会場は割れるような黄色い悲鳴に包まれた。


真剣な顔つきで力強い走りを見せてくれた向日くんは、本当に本当にかっこよくて。


私は胸が熱くなって、泣いてしまいそうだった。