あなただけを見つめてる。



「それに、向日くんてほんと俊足だね!葵ちゃんからバトンを受け取ったあと、あっという間に追い上げて前を走ってた二人を抜かしちゃうんだもん」


「そうだったんだ……」



“どんな順位からでも1位になる”



かけてくれた言葉どおり、ほんとにそれをやってのけてくれたんだね。



「でも、うちのクラス、練習では毎回2位だったよね。今日はどうかな」


「大丈夫、きっと今日は1位になれるよ」



希子ちゃんの問いかけに、私は迷いなくそう答えた。


すると、一瞬、希子ちゃんは驚いた顔をした。


断言する私を不思議に思ったのかもしれない。


でも、自信があるの。



“必ず1位でゴールテープ切ってみせる”



きっと、向日くんならやってくれる──。