あなただけを見つめてる。



“キャーーッ!!!!”



その途端、周りにいた女子たちから悲鳴に似た声があがる。


ひゃー、みんな見てるっ!!


私たち今、かなりの注目の的だよっ!!



「む、向日くんっ!おろしてっ!!」



女子から人気の向日くんにこんなことされたら、目立つとか注目を浴びるとかそんなことよりもまず先に、女子の反感をかってしまいそうで怖かった。


だけど、向日くんは全然私の話を聞いてくれない。



「ねぇっ!お願いっ!私、重いしっ!」


「こんくらい全然余裕。あと葉月2人分はいけるな」



いやいやいやいやっ、そういう問題じゃなくてっ!!



「みんな見てるっ!」



もう恥ずかしいのと、女子の視線が痛すぎるのでうつむくしかない。



「いいじゃん、見たいやつには見せとけば」



そう言って、ニッと笑う向日くんと至近距離で目が合って、思わずドクンと心臓が反応する。


っていうか、もう何を言っても向日くんは私のことをおろしてはくれなさそうだ……。


私のことを“頑固”だって言ってだけど、向日くんだって負けてないじゃない。