あなただけを見つめてる。



「みなさん、スピーチありがとうございました。さぁ!会場のみなさん!今のスピーチも踏まえて、最終投票のご協力をお願い致します!」



私たち出場者も、いったん舞台裏にはける。



「葵、おつかれ」



そう言って、ポンっと背中を押してくれたのは。



「朝陽くん」


「さっきのスピーチ、すげーよかったよ」


「ほんとに?緊張しすぎて、途中自分が何言ってるのかわからなくなちゃったよ」


「そんなことない。俺には、ちゃんと伝わってきたよ。葵の思いが」



……ドクン。



「……それなら、よかった」


「葵、ごめん。俺ちょっと取りに行きたいもんがあるから、ちょっと抜けるな」


「え?うん、わかった」


「すぐ戻るから待ってて」


「うん」



そう言って、朝陽くんは急いでどこかへと行ってしまったけど。


朝陽くん、何か忘れ物でもしちゃったのかな?