あなただけを見つめてる。




向日くんは、個人種目を黒板に書きだしていく。


向日くんの書く、堂々とした大きい文字。

けして、上手いとは言えない男の子らしい字だけど、それはまるで向日くんの性格を現しているみたいだった。



「出たい種目がもう決まってる人は、種目の横に名前書きに来て~。人数枠より希望者が多かったら、その中でじゃんけんってことでよろしく」



ノリよく上手に進行していく向日くん。

声も大きいし、キラキラした笑顔はやっぱり太陽みたいに明るい。



私とは、ほんとに別世界の人みたいだよ……。



っていうか、みんなぞくぞくと黒板に名前書きに行ってるけど、どうしよう。

私、全然決めてないやっ。



私でもなんとかなりそうな種目ってなんだろう?


砲丸投げ?

でも、握力ないしなぁ……。


持久走?

いやいや、体力全然ないのに無理に決まってるっ……。


借り人競争?

うん!それなら、去年もやったし、今年もなんとかなるかもっ!?


あーあ、こういうとき、運動神経がよかったらな~ってほんと思うよ。

向日くんみたいに俊足で運動神経も抜群な人にとったら、体育祭なんて力を発揮できる最高のステージって感じなんだろうな。