あなただけを見つめてる。




ひゃー!おかげで今朝は予定よりもだいぶ寝坊しちゃったし!


結局、いまだに着ていく服も決まってないのにどうしよう!


あ~!早くしなきゃ朝陽くんが迎えにきれくれる10時になっちゃうよ!


ベッドの上に服を投げながら、悩んでいると。



「これがいいんじゃない?」


「えっ?……って、お母さんっ!?」



見れば、お母さんは私がベッドに放った服の中から、一枚の白いワンピースを手にしていた。


っていうか、お母さん!


いつからそこにっ!?



「葵、お誕生日おめでとう」


「ありがとう」


「どうやら、葵にもお誕生日を一緒にお祝いしてくれるカレができたみたいねぇ~♪ふふふっ」


「……っ!!!!」



ニヤニヤ顔を向けてこられて、私は一気に顔が熱くなっていく。



「そっ、そんなんじゃないからっ!」


「いくら言葉ではそう言ったって、顔に書いてあるわよ!カ・オにっ!」


「~~っ!!もうっ、準備の邪魔だからあっち行っててっ!」



さらに顔がカーッと熱くなって、私は母さんを無理やり部屋から追い出した。


ふぅ~っ!今はお母さんの相手をしてる時間なんてないんだからねっ!


でも、今日はこれを着ていこうかな……。


私は、さっきお母さんが手にしていた白いワンピースを手に取ったのだった。