和佳side

「んー、ここわかんなーい」

うちは宮永 和佳。中1。

イツメンと勉強してんねんけど、全てわからへん。

特に数学が…。

最近入学してまもないうちやけど、

初めからつまずいております。

紗菜「ここはな、こうすればとけんねんで?」

和佳「そんなこと言われてもわからんわ!」

璃沙「和佳まじめに授業受けとんのか?」

と笑ってる璃沙。

こっちは笑ってる場合ちゃうねん!!

真花「ってかさ、わからんねんやったら先生に聞けばよくない?」

和佳「んー。聞いてみよー。ついてきて!」

紗菜「いや、自分で行けよ。」

と笑ってる。

いや、まだ慣れてへんのに一人は怖い。

和佳「ねぇねぇ。誰かぁ。」

真花「しゃーないな。ついていったろ。」

神様仏様真花様やな。

和佳「んじゃ、いってきまーす。」

この学校は、3階が一年なんだよね。

職員室は2階。

和佳「なんで2階に職員室あんねん。」

なんて、文句を言っていた。

真花「お、着いたよ。」

和佳、真花「失礼しまーす。」

教頭「あ、わかまなじゃないか。」

なんか、真花と一緒に居すぎてわかまなと略されんねん。

教頭はめっちゃいい先生やねんけど、頭がね…。

うん、素敵な方です!

教頭「誰かに用事あるん?」

和佳「櫻井先生に数学教えてもらいたいねんけど。」

櫻井「俺?」

3人「うわっ。ビックリした。」

櫻井「いや、はもって驚かんといて。」

クールな櫻井先生。とてもイカつい。

和佳「先生。ここ全く意味わからん。」

櫻井「あぁ、ここね。ここはこうしてこうすればできるよ。」

和佳「はっ!そういうことか!やっとわかった!」

櫻井「なら、よかった。」
そう言って櫻井先生は微笑んだ。

ドキッ

なんだろう。

このドキドキは。

胸がすごいバクバクして。

真花「…ぃ…いおーい!和佳?どないしたん?」

和佳「ううん。なんもない!」

真花「ならええけど。」

この鼓動の意味をしるのはもうちょっと後の話_________。