天才に恋をした

それから一ヶ月くらい経ってからだ。

俺がいつも通り、ランチを作っていると、苗が聞いてきた。


「春一くん、来る?」

「どーかな。シュエは、来るようなこと言ってたけど」


本でも借りたのか?

持つべきものは友達。

俺も何とかオールA*が取れるようになっていた。


この成績を維持して、

本試験と諮問試験とディベート試験を受けて、

ワッダーパーク大学からスカウトがくれば合格となる。


シュエは、すごいよな。

先生までやってるなんて。



「春一くん、来ないかな」

「メールしてみろよ」



何気なく言った。

返ってきた答えに、俺はフライパンを持つ手が止まった。





「恥ずかしい」





………


…………ハズカシイ?



火を止めて、苗を見た。

助けを求める顔をして、俺を見ている。


「お前、『恥ずかしい』って言った?」


苗はうなずいた。



「恥ずかしい…」