「とりあえず、自分たちの部屋に行ってなさい」

そう言われて、苗と二階へ上がった。



「うえぇぇぇんぇぇぇん」

また泣き出してる。


「泣くなよ」

頭をなでた。

苗は激しく首を振って、自分の部屋に飛び込んで行った。


俺も自分の部屋に入った。


信頼って何だろう?


ベッドに倒れ込んだ。


どうやって、自分の意志を通しながら、人の信頼に応えていくんだろう?



苗が泣いている声が聞こえる。


親父が声を荒げているのが聞こえる。


母ちゃんが応戦しているのも聞こえる。



顔中が痛い。

罪悪感で、胸が苦しい。