「ねぇ今のなんだったの?

知り合い?」


私を荷台に乗せ風を切りながら走るクリーム色をした髪の男に話しかける。


今は進行方向に対して横向きに乗っている状態だが嗅ぎ慣れた彼の匂いが鼻をくすぐる。

ああ。やっぱり落ち着く、この匂い。


「しらね。

かってに突っかかってきたんだよ。」


どうせまた売られた喧嘩でもかったんでしょ。


「こころあたりは?」


「んー
ありすぎてわかんねぇ。」


彼曰く雑魚をいちいち覚えられるほど俺の脳内許容範囲ひろくねえ。


らしい。


いつも私にはすぐ手を出すなっていってくるのに。


「別にユウはどうなってもいいけど
私のことを巻き込むのはやめてね?」


だいたいユウをどうこうできるレベルには見えなかったけど