私の通う高校は家から30分。
電車を三駅いったところ。
金持ちが入るような学校で全国でも有名な高校。
ではなぜ貧乏で大家族の私が入れたのか…。
それは、勉強。
小、中と成績はもちろんトップに入るぐらい努力して
高校で家族の負担も少しでも減るようにと勉強を頑張って推薦で受けた
名門私立宮寺月乃宮高校(ぐうじつきのみやこうこう)
ここの高校は特殊なもので、推薦軸で合格し入学が決まれば
学費が三年間学校側が全負担。
大学までいけるらしいけれど、負担してくれるのは高校の三年間。
私は高校卒業後、専門学校へ行きたいと思ってるから
今は勉強に励む。
こんな説明してるうちにもう高校についてしまった。
今でも見慣れないピカピカのでかい門をくぐり抜けるとそこに見えるのは
大きな桜の木。
まだ春の陽気があるためかちらほらと桜が見える。
桜に見入っていると
一人の男子生徒が桜の木の下で何かを呼んでいた。
なんだろう?とおもい、耳を傾ければ
「てぃなあああ」
てぃ、てぃな?
あ、ティナね…。
間違えるところだった…
「ティナ!何処?!出てきてよ!!」
一体何を呼んでいるのだろう?
まあ……関係ないよね。
もうそろそろチャイムなるし
教室に行こうかな……。