大家族と財閥坊ちゃん



廊下を歩いているとにゃーと声が聞こえた、



その声の方へいくと


「え、猫?」



傷だらけの猫が廊下の隅で横たわっていた。



「んにゃぁ…」


弱々しくなくその姿に



「ちょっと待っててね?静かにしてるんだよ?」



私はバスタオルを取りに洗面所へ向かった




元の場所に戻り、猫をバスタオルでくるみ

自分の部屋へと運んだ。


部屋に入るとまだ聖奈が喋り続けていた。

私は一人部屋だからあんまりみんなのところに声が届かないので


ここで電話するならいくらでもどうぞ

っていうかんじ。


猫をベッドのしたのフカフカのカーペットの上へと載せた。




すると……

「えーまぢぃー?つかきょーは…って姉貴?!ねねねねねね猫どうした?!??」


まてまてまてまて、流石にうるさいね。

猫がびっくりしちゃうでしょうが。


「うるさい。猫が怪我して廊下で横たわってたから私の部屋に連れてきたの。
放ったらかしてたらほかのこがなにかやらかすかもしんないでしょ?」



「ででででも?!猫?!どっから!」



「しらない、ちょっと、あいつら起こしてくるからその間一旦電話切って猫みてて?」


「わ、わかった…」

納得したように聖奈はうなづき


私はありがとっていって



また来た道を戻った。