「そんなことがあったら、すごく辛くて、悲しくて、そりゃ、辛すぎるよね。

わたしもすごいショック。そんな、ことが、実際あるなんてね。

今の地球は、全員平和で幸せとは、決して、
言えないんだね。
それに、地球のどこかでは、小さな子供が、日本では簡単に治る病気で、亡くなっているんだものね。

自分が幸せでも他の人もみんなそうだとは、言い切れないんだね。」



半泣き状態で、みりは真里奈を抱きしめた。次の瞬間にはみりも、たまらなく辛すぎて
泣き出した。


「わたしたちは、まだ、未熟かも知んないけど、まだ旅の途中だけどさ、そのような問題を減らすなくすため、共にさ、学んで考えていこうよ。
きっとさ、真里奈ちゃんのさ、素晴らしき立派な意思が役立つよ。
真里奈ちゃん他の国の人も思いやれる、
優しい人だね。」

袖で涙をぬぐい、みりが勇気づけるように言う。


「みりちゃんありがとう‥」


真里奈は、泣きながら笑った。


「クラスの友達、良い人だけど、みんな普段、
テレビや漫画の内容で盛り上がって愉快に笑っているから、こういう重苦しい内容を、言い出せずにいたの。
盛り上がって笑ってるみんなに水をさすようで悪い気がしたし、辛気くさい重苦しい印象を与えるかなって」

と、真里奈。


「そっか。言い出しづらい内容って、確かにあるかも、しんないね」

と、みり。
確かに、辛い悲しいことを相談するのは、誰でもいいとはいえない。
お父さんお母さんやじいちゃん、近所に住んでる叔母さん夫婦、朋ちゃんや、芽衣ちゃん、涼子ちゃん、あすみちゃんや紗織ちゃんになら、相談もできるけど。


「でも、今日、ようやく、みりちゃんに相談できてよかったよ。何かしらそういう問題をなくす、対処するため、貢献できるように、なろうと思うの。それに、どんなに悲しくてもただ泣いてるだけでは、何も変わらないし、状況は変わらないよね、悲しすぎてもただ泣いてるだけではいけないよね。
単に悲しんでて、塞ぎ込んで暗くなった!

その問題をいつか必ず根絶できたら‥」

真里奈の声に、迷いは全くなかった。
みりは、とりあえず安心した。いつもの元気な真里奈に戻ってくれたようだ。


みりと真里奈は、それぞれ図書館の本を読んでから、それぞれが借りたい本をカウンターで借りた。
真里奈が貸し出しカードを出すため、カバンから財布を取り出すと、学校で3学期にやった模試の結果と、
塾で習ってる、中学生向けの模試の結果の用紙が落ちた。
(真里奈は塾で中学生向けの勉強も始めてみたら、スラスラと謎解き感覚で解けた)

学校の模試も、中学生向けの模試も
100点中の94-95点以上を叩き出していて、偏差値も65-70いってて、
県内で20番以内に入っている。
学校内で100〜200人前後のうちの20番以内でも成績十分すぎるほど良いのに
県内で、である。
仏様より優しい人、面識ない人や他の国の人のことも、真剣に思いやれるほど本当優しいひと
って、成績や勉強の出来も人間性と同じくらい高いひとおおいのね。
勉強ができる人や運動神経良い人でも人間性良い人と悪い人はいるけど。
みりは良い意味でおどろきで、一瞬脱力。
あたしの最高点でも真里奈ちゃんの最低点にしか達しないかも!


みりが借りたのは、最近本屋でたまたま見つけた、ゆずの動物カルテのノベライズ版である。
図書館を出ると、二人は、近くの公園で少し遊んでから、別れた。