ミステリー

それから、つぎに
「週刊グングン」で連載されアニメ化された
ファンタジー「魔法陣グラグル」
ごっこもした。
主人公の少年少女がとある村の生贄の女の人たちを救う、ていうエピソードについて、悪役と主人公役と生贄役の配役を決めた。朋子が悪党の怪物役となった。

んで、主人公の少年少女は、
生贄のふりして悪党の城へ忍び込むため
棺桶型の箱に入ってた。少年の方は女装したうえで
(女装したつもり)

で朋子は、面白かって悪党(イカとタコとスイカとナスを混ぜたような体型でゴツい顔の悪党)なりきると
その棺桶型の箱を開けた(あけたつもり)。

「やいやい、ふざけてんのか!
そっちの子はともかく(長い三つ編みの似合う、主人公の少女のこと)、
きさまはなんだ!(女装した主人公の少年のこと)


いいか、古今東西常識なんだよ

生贄はな、きれいな女性だけ
てきまってるんだよ!」
と、朋子が怪物役になりきって怒鳴る。



「あーら失礼ね
ぼく、でない
あたしのどこが
きれいでないっていうの?
うーふん!」
少年になりきったあすみも
悪ノリしてウインク。



楽しい時間はあっという間に過ぎた。
朋子は、友達と遊ぶことの楽しさは、こういうものなんだとわかった。

帰り道、六人は楽しく話しながら途中まで一緒に帰る。

『ところでさー、◯◯ボーイズの◯太くんて
なんでそこそこ人気なんだろーね??

◯◯ボーイズの他のメンバーはかっこいいってか美しいお顔立ちだけど、
◯太くんて
芸能人としては普通な気がする・・・・・悪いけど。



ぶっちゃけクラスにいても、
カッコイイ順で5番目にも
入れなそう・・・・。

確かに性格はよさそーだし優しそうだけど・・・・。
希さんや、颯太くんみたく、誰から見てもかっこいい、学校で一番かっこいい、とは明らか違うね。』

みりがいうと、芽衣、涼子、あすみもうなずいた。

『確かに、芸能人としては普通だよねえ。
てか、一般人のイケメンのほうが優ってる気もする。
悪いけど。』
と、涼子。


『だよねー。
この間◯◯ボーイズが音楽番組に出たとき思ったけど、
他のメンバーはずば抜けてカッコイイ、てか美形だったけど、
さっすがオーラ違う、さっすが芸能人って思ったけど、
◯太くんだけ、
観客席の一般人のイケメンたちにも負けてた気がするわ・・・


あの日はたまたま、男性観客のイケメン率が高かった、てのもあるけど。
一般人の中でももっとカッコイイ人や端正な人いるでしょうよ』
と、芽衣。


『だよねー、悪いけど、アイドルのハードルが下がった気がする・・・・。』
あすみにしてはめずらしい毒舌発言。


朋子も、確かにそうだなあと思っていた。◯◯ボーイズは9人の男性グループである。
でも、そういう言い方したら、
◯太くんのファンは
悲しまないかなあ?
と朋子は少し不安に感じた。