ミステリー

その年のクリスマスイブのお昼休み。
白衣姿のその中年の厳しい顔の厳めしい
おまけに学校1いや県内一厳格で鬼みたいな男性教師に
その再試験たのんだ。

その高校、進学率と偏差値を上げていく方針に変わり始めていたうえ、そうでなくっても
やはり厳しい先生もどこにだってひとりはいる!


「大沢先生,ちょうどよかった」
泣きそうな顔で田中がその大沢先生にかけよる。人をいじめて差別していた人物と思えない、
あの時と大違いで死にそうな死ぬ寸前の虫みたいだ。

「あの科目、例の本当にダメな点数の科目、
再試験やってください」
蚊の鳴くより弱い声。土下座2000回しようか??

いつもより
何無量大数かける不可説不可説転の不可説不可説転乗の不可説不可説転乗の不可説不可説転乗の
不可説不可説転乗倍も、
話すのが、言葉発するのが、何無量大数倍も悲しくしんどく
辛くて仕方ないし、呼吸くるしくなりそうだ!このまま倒れて死んでもいい。

このまま癌や
呼吸困難とか末期がんとかで死ぬほうがましだ。
ぶっちゃけなくてもじつは
田中が学校で泣きそうなるのはこれが初めて、人を虫けら扱いしていじめてたから跳ね返っただけだ
いじめれば今度いじめられる、それだけ!

するとその大沢先生は、47-48億年分の地球のすべての氷よりも冷たい目と
教え子に対してとは思えない
教え子に対しての愛情なんか微塵もないよ、というようなひどく無表情な目で
「再試験?やらないー。やらないー!
太陽が東に沈もうとやらない,
そんな価値も必要もないー、
地球が太陽にのまれても絶対
やらない!!
やらなーい、やらない!」
と、自分の生徒に対する態度と思えない無表情で無関心すぎな冷たすぎな態度とセリフ。
何より四十六億年分の地球のすべての氷より冷たく冷淡な無表情な顔つきと声色で答える。

生徒に対しての愛着とかおもいやりは、
不可説不可説転の不可説不可説転乗の
不可説不可説転乗の不可説不可説転乗の
不可説不可説転乗ぶんの1%も感じられない!


そして例の彼,田中は全身が46億年分の地球のすべての氷に包まれた感触がした。
全身の感覚や神経が血液の流れさえ、体温の感覚さえ
いや痛みの感覚も
麻痺した気がした!

「え、やらない?」

驚愕。
そのセリフいうのにいつもの1000000不可説不可説転倍の時間と労力と、勇気がかかった!
自分が卵の殻みたいに割れた気がした。


まるで、
自分に電動ノコギリや鋭い包丁、チェーンソー、
サバイバルナイフ、
どでかい刃物が無量大数の、無量大数乗個
は突き刺さってる感覚がした。

「でも本当にあの科目だめだったのに」
田中は蚊の鳴くより弱い声でつぶやく。
今、脳出血で倒れ死ぬ方マシだ。

先生は、
全然バカ、
全然バカすぎ
話にならない
と言いたそうな目をした。